建売住宅に対する一般的なイメージは良いものばかりとは限りません。
「注文住宅は高くて手が届かないので、建売で我慢しようか・・・」といった話も良く耳にします。
建売住宅は注文住宅よりもレベルが低いと思われている表れとも言えます。
また、建売住宅の品質に不安がある人が多いのも事実です。
建売住宅は欠陥だらけだ、といった極端な話を見聞きすることもあります。ただ、住宅リフォーム・紛争処理支援センターが公表している住宅相談統計は、2024年度に相談窓口へ寄せられた案件を集計したものです。国内で供給された建売住宅全体について、欠陥の発生割合を示す統計ではありません。
安かろう悪かろうでは、一生に一度の高価な買い物が無駄になってしまいますね。
しかし本当に建売住宅には欠陥住宅や手抜き工事が多いのでしょうか?
そんなに欠陥だらけなら、建売住宅を購入した人はみんな我慢して住んでいることになります。
ここでは、建売住宅に欠陥や手抜き工事が多いと言われる理由や、欠陥住宅をつかまされない様にするための注意点などを詳しくご紹介したいと思います。
また、解説に入る前にマイホームを買う時に1番重要なことをお伝えします。
それは、1番最初にマイホーム建設予定に対応している住宅メーカーのカタログや資料を出来るだけ集めてしまうこと。
これから30年、40年と生活をするマイホーム。絶対に失敗するわけにはいきません。
マイホームを買おうとする人がよくやってしまう大きな失敗が、情報集めよりも先に建売住宅を探したり、住宅展示場に足を運んでしまうこと。
「とりあえず行ってみよう!」と気軽に見た家を自分の理想に近いと思い(思い込んでしまった)、営業マンの勢いに流され契約まで進んでしまう人がかなり多いのです。

はっきり言って、こうなってしまうと高確率でマイホーム計画は失敗します。
今では、注文住宅も建売住宅とほぼ変わらないような価格で建てられるメーカーも増えてきました。
また、多くの住宅メーカーが独自のルートで土地を仕入れているのでポータルサイトに載っていない土地も紹介してもらえる可能性もあります。
もっと安くてもっと条件にあった家があったかもしれないのに、気持ちが高まり契約すると、何百万円、場合によっては1,000万円以上の大きな損をしてしまうことになるのです。
マイホームは人生の中でもっとも高い買い物。 一生の付き合いになるわけですから、しっかりと情報収集せずに住宅メーカーを決めるのは絶対にやめて下さい。
実際に、最初は建売住宅で考えていたけど理想の土地や条件が見つかり、建売と変わらない価格で注文住宅を建てた方も多く存在します。
「情報収集しすぎ」と家族や友人に言われるくらいで丁度良いのです。
とはいえ、自力で0から住宅メーカーの情報や資料を集めるのは面倒ですし、そもそもどうやって情報収集すればいいのか分からない人も多いでしょう。
そんな背景もあり、昨今では、条件にあった住宅メーカーにまとめて資料請求を依頼できる「一括カタログサイト」が増えていますが、中でもおすすめなのが大手が運営する下記の3サイトです。
この3サイトはどれも、日本を代表する大手企業が運営しているため審査が非常に厳しく悪質な住宅メーカーに当たるリスクを避ける事ができます。
また、カタログを取り寄せたからといって無理な営業もなく気軽に利用でき非常にメリットが大きいサービスです。
3サイトの中でどれか1つ使うなら、
を使っておけば間違いないでしょう。
また、より慎重に絶対に失敗したくない方は絶対に工務店、絶対にハウスメーカーと決めつけずに1社でも多くの会社から資料を取り寄せてしまいうのがおすすめです。
「ハウスメーカーで考えていたけど、工務店の方が理想な家づくりが出来るし高品質だった」
「工務店で考えていたけど、意外と安く建てられる思いもよらないハウスメーカーと出会えた」
このような事は非常に多くあります。
また、なるべく多くの会社で資料を取り寄せることでメーカーごとの強みや特徴が分かりますし、複数社で価格を競わせることで全く同じ品質の家でも400万.500万円と違いが出ることさえあります。 
後から取り返しのつかない後悔をしないよう、家を建てるときには面倒くさがらず1社でも多くのカタログを取り寄せてしまうことをおすすめします。
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それでは解説をしていきます。
建売には手抜き工事が多い?

建売住宅の品質ってどの程度なのでしょうか?
近年の住宅は、あらかじめ工場でプレカットした材料を現場に搬入して組み立てるなど、現場での作業の省力化を積極的に行う傾向にあります。
こうした工程を踏むことで、コストダウンと品質の均一化を図っているのです。
そうはいっても、建築工事には大工や職人による現場での作業が欠かせません。
数多くの職人の中には腕のいい職人もいれば経験が少ない職人もいて、同じ住宅会社の家であっても施工する職人のレベルは様々です。
したがって建物の品質には、どうしても職人の腕の差によるバラツキが生じてしまうことは否定できません。
そして残念ながら、手抜き工事が行われてしまうことも皆無ではないでしょう。
しかし、建売住宅だからといって手抜きが多いということではありません。
有名な大手ハウスメーカーの注文住宅でも一定の割合で欠陥住宅が発生していて、過去に一度も欠陥住宅を建てたことがないといえる住宅会社はほとんど存在しないでしょう。
このように、実際には大手ハウスメーカーの注文住宅にも欠陥住宅や手抜き工事が存在しているにも関わらず「建売には手抜きが多い」といわれるのには、年間数千棟もの建売住宅を分譲している「パワービルダー」の存在が無関係ではないと思います。
全国の欠陥住宅が一定の割合で存在するとすれば、当然年間に大量の建売住宅を供給している会社ほど、多くの欠陥住宅を建てていることになってしまいます。
数が多くなればなるほど、インターネットの口コミ情報などで悪い評判が拡散してしまう可能性は高くなります。
こうしたことが、建売住宅には欠陥住宅が多いといわれる大きな理由になっているのではないでしょうか。
建売住宅の販売数が多いハウスメーカーって?
建売住宅の販売戸数が多いハウスメーカーを一般的にパワービルダーと言ったりします。
たとえば飯田グループのひとつである一建設は、2026年3月期の戸建住宅の引渡棟数を8,432棟と公表しています。ただし引渡棟数は、販売棟数や供給棟数とは数え方が異なります。会社どうしを比べるときは、どの指標の数字なのかも確かめておきましょう。
他にも販売棟数の多いハウスメーカーには以下のような会社があります。
- アーネストワン
- 飯田産業
- 東栄住宅
- ポラスグループ
- タクトホーム
これらの会社は年間1,000棟を超える戸建て住宅を販売しています。
口コミが気軽にインターネットにも投稿できる現代では、ネガティブな内容も発信することができます。
むしろネガティブな内容の方がインターネット上では目立ちやすいのも事実です。
販売棟数が多いということは相対的にネガティブな評判も増えてしまうということ。
名の知れた有名ハウスメーカーでは、検索すればほぼ間違いなく悪い評判も出てきてしまうのはこのような理由が考えられます。
口コミや評判は全体的な傾向をつかむ目安としては非常に便利ですが、良いことに関しても悪いことに関してもそれと同じことが自分の物件でも起こるとは限りません。
どのハウスメーカー、どの物件だとしても最終的には自分の目でチェックし、信頼できる物件を探すのが一番の近道なのです。
特定の会社名と「欠陥」「手抜き工事」を組み合わせて検索すると、多くの投稿が見つかります。ただ、口コミの件数はその会社が扱った戸数や知名度にも左右されるものです。投稿の多さだけで会社全体の欠陥の割合を判断することはできません。
調べる順番としては、まず契約書類や重要事項説明書で、対象物件の売主、施工会社、確認検査機関を特定します。そのうえで、国土交通省のネガティブ情報等検索サイトで宅地建物取引業者や建設業者の免許情報と行政処分歴を照合しましょう。ただし処分歴がないことは、その物件の品質を保証するものではありません。個別の建物は、あくまで自分の目と書類で確かめる必要があります。
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建売住宅には手抜きが多いといわれる5つの理由

では、建売住宅の欠陥は具体的にどのようにして起こるのでしょうか?
建売住宅で実際に生じる欠陥住宅には、建売業者のビジネスの仕組みが大きな要因になっていることがあります。
この章では、建売業者のビジネスの仕組みが原因で手抜き工事が行われる可能性が高くなってしまうケースを5つご紹介したいと思います。
- 建売住宅ではコストと工期が最優先される
- すでに完成した状態で販売されるので手抜きされやすい
- 施工の難易度が高くないので未熟な職人が施工するケースが多い
- 現場の管理が行き届かないケースが多い
- 過去の「安かろう悪かろう」のイメージが根強く残っている
順に解説していきます。
1.建売住宅ではコストと工期が最優先される
建売業者が比較的低価格で住宅を提供することができる理由のひとつに「工期の短さ」があります。
従来は4か月かかっていた工期を3か月に短縮できれば、職人の手間や現場監督の人件費を3/4にすることができます。
すなわち、ひとりの職人や現場監督の生産性をおよそ1.3倍にすることが可能になるのです。
パワービルダーをはじめとする建売分譲業者のビジネスモデルは、まとまった土地を安く購入して、ある程度パターン化された家を素早く建てて早く売ることにより収益を上げています。
しかし必要以上の工期短縮は、手抜き工事が行われるリスクを高めることにもなりかねません。
また欠陥住宅が生まれる要因は、意図的な手抜き工事ばかりではありません。
工期に余裕がないことによる基礎コンクリートの養生不足、木材の乾燥不足、作業手順の逆転、品質検査での不具合の見落としなどが挙げられます。ただし、工期が短いイコール手抜きとは限りません。プレカットの活用や工程の規格化によって、品質を保ったまま日数を縮めている現場もあるためです。判断するなら、工程表、コンクリートの打設日と養生計画、その時期の天候、資材の納品記録、施工中の写真、各工程の検査と是正の記録まで見比べたいところです。日数の長短ではなく、工程ごとに必要な手順を踏んだ記録が残っているかどうかを見ます。
2.すでに完成した状態で販売されるので手抜きされやすい
建築工事に潜む欠陥や不具合は、建物が完成してから行われる内覧会などではわかりません。
建売住宅は、建物の完成後や工事着工後に売り出されることが多いので、工事中の様子を見ることができないことが大半です。
つまり、工事中に工事の過程や仕上がり具合を購入者が自分でチェックすることが難しいので、施工に不具合や手抜き工事があっても発覚しにくくなります。
手抜き工事ではないにしても工事中の現場では、材料が雨ざらしになっていたり、壁の中の断熱材がすき間だらけだったりするのを目にする人も少なくないので、不安に思う方が多いのではないでしょうか。
また建売住宅では、どんな職人が作業していたのかがわからないことが多く、これが手抜き工事の原因になっていることがあります。
注文住宅の場合は、主要な大工、職人と現場で顔を合わせる機会が何度かあります。
お互いに顔なじみになって挨拶や話をする機会が増えれば、意図的に手抜き工事が行われる可能性は低くなるでしょう。
一方、誰が住むのかわからない、住む人の顔が見えない建売住宅の場合は、手抜き工事が行われやすくなることは否定できません。
3.施工の難易度が高くないので未熟な職人が施工するケースが多い
建築工事に関わるあらゆる職人の技術レベルは、決して同じでないことは先に述べました。
同じ会社で家を建てても、職人の腕の差によって品質にはバラツキが出てしまいます。
たとえば同じ分譲地内に建つ建売住宅の中にも、品質の良い「当たり物件」と不具合が多い「ハズレ物件」が混在してしまうことがあります。
そして注文住宅の建築と建売住宅の建築の両方を行っている住宅会社の場合には、ある程度パターン化されていて施工の難易度が高くない建売住宅をまだ駆け出しの大工に担当させることが少なくありません。
もちろんそうした場合でもしっかりとした品質管理を行うことで一定の品質を確保するのが、住宅会社の現場監督の役割です。
しかし残念ながら、建売住宅には経験が少ない現場監督を担当につける場合もあるのが実情なのです。
4.現場の管理が行き届かないケースが多い
ほとんどの住宅会社は自社で直接施工を行わずに、下請けの工務店や建築会社に発注して建築工事を行っています。
そして住宅会社が社員として抱えている現場監督が、建築資材の発注や検査などの工程管理や品質管理を担います。
現場監督は毎日現場を巡回して現場の進捗状況を確認したり、施工の不具合や職人のうっかりミスを指摘したりして是正させるのが仕事なので、一度に担当するのは、注文住宅の場合では多くても7~8現場程度なのが一般的です。
しかし、人件費を大幅に削減して建築コストを下げる必要がある建売住宅の場合には、ひとりの現場監督が同時に十数棟から数十棟担当するケースも見受けられます。
これでは毎日現場の状況を確認して、ミスがないように現場を管理することは物理的にも困難です。
すると現場監督の仕事は、工程管理だけになってしまうことが多くなります。
すなわち、現場で職人のうっかりミスや施工の不具合、手抜き工事などが発生しても、そのまま見過ごされてしまう可能性が高くなります。
5.過去の「安かろう悪かろう」のイメージが根強く残っている
ここまで紹介してきたように、建売業者のビジネスの仕組みが欠陥住宅や手抜き工事を誘発しやすいということは否定できません。
しかしこうした事態の是正するために、現在では法規制によって基準が厳しくなっています。
平成12年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」は、すべての新築住宅には基本構造部分と雨水の侵入を防止する部分について10年間の瑕疵(かし)担保責任が義務付けられるようになりました。
瑕疵担保責任とは、簡単に言ってしまえば家の瑕疵(かし)つまり欠陥に対して10年間責任を持つ、何かあれば補償しなければいけない、というものです。
この法律によって以前のような意図的な手抜き工事は行いにくくなり、建売住宅の品質は大きく向上したと言われています。

さらに、住宅に使用される建築資材の性能向上や建築技術の向上、乾式施工化などにより、近年の住宅の品質は著しく向上しています。
これは、建売住宅であっても例外ではありません。
近年でも「建売住宅には手抜き工事が多い」といわれるのには、一昔前の「安かろう悪かろう」という建売住宅のイメージが根強く残っていることが影響していると思います。
イメージではなく資料で判断したいなら、住宅性能表示制度が役に立ちます。この制度には設計住宅性能評価と建設住宅性能評価の2種類があり、前者は図面の審査、後者は施工中と完成時の検査をともないます。戸建住宅の建設住宅性能評価では、一般に4回の現場検査が行われます。
購入を検討している物件では、評価書があるかどうかだけで安心しないほうが賢明です。設計と建設の両方が交付されているか、どの性能項目についてどの等級が付いているのかまで確かめましょう。耐震等級や劣化対策等級など、項目ごとに評価の内容は変わります。
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建売住宅に多い手抜きや不具合とは?

数は少ないと言え、実際には起こってしまう欠陥や手抜き工事。
建売住宅に多い手抜きや不具合には、どのようなものがあるのでしょうか。
工事の過程がわからない建売住宅では、特に建物が完成すると隠れて見えなくなってしまう部分に不具合が潜んでいる可能性が高いといえます。
- 実基礎に本来入っているべき鉄筋が入っていなかった
- 基礎のコンクリートの中に異物が混入していた
- 壁の中の断熱材がすき間だらけだった
- 本来入っているべき箇所に断熱材が入っていなかった
- 床下で漏水が発生していた
- 本来あるべき耐力壁がなかった
- 壁の中に雨漏りしていて柱が腐りかけていた
建売住宅では数多くの欠陥・不具合事例が報告されています。
この他にも、床が傾いていた、傷や汚れ・隙間が多い、収納内部にカビが生えていた・・・といった目に見える部分の不具合も少なくありません。
目に見える不具合が多い物件は気になるものですが、仕上げの粗さだけで構造の重大な欠陥まで確定できるわけではありません。傷や汚れは仕上げ上の問題、雨水の侵入や構造耐力にかかわるものは瑕疵として、分けて考えます。追加調査につなげたい徴候もあります。同じ方向へ連続して走るひび割れ、複数の部屋で向きがそろう傾斜、止まらない漏水や結露、特定の場所に集中する建具の不良です。こうした兆しが見えたら、住宅紛争処理の技術的基準に照らして専門家に確かめてもらいましょう。
建築確認申請書や検査済証があっても安心とはいえない・・・
一般的な建売住宅の売主や不動産会社の担当者は、建物に対する不安を口にすると、「きちんと完了検査を受けて、検査済証が交付されているので安心です」と必ず言います。
新築住宅は、着工する前に建築主事または指定確認検査機関の確認を受けます。建築計画が建築基準関係規定に適合しているかどうかを審査し、適合していると認められると「確認済証」が交付されます。
こうして「建築確認済証」が発行されて、はじめて合法的に建物が建てられるようになるのです。
そして建物が完成すると、「建築確認済証」通りに建物が建てられているかどうかの検査を受けます。
これが一般的に〝役所〟の完了検査といわれているもので、この検査に合格すれば「検査済証」が発行される仕組みです。
役所が検査したのだから建物に問題はないだろう、と受け取る人は少なくありません。完了検査では、建築物と敷地が建築基準関係規定に適合しているかを、申請書類や工事写真の確認、目視、計測などで調べます。住宅の全ての施工箇所や契約した仕様、仕上がりの品質までを網羅的に保証する検査ではない点は、押さえておきたいところです。
仮に建物の隠れた部分に施工の不具合や欠陥があったとしても、完了検査では合格してしまうと思ってほぼ間違いありません。
したがって、建築確認申請書や検査済証があっても決して安心とはいえないのです。
木造3階建住宅には特に注意が必要
都心の狭小地などでは、1階部分をカーポートにした木造3階建の建売住宅が数多く見られます。
木造3階建の住宅には、2階建の住宅と比較して構造上や耐火上の様々な法的制約があり、欠陥住宅が出やすくなるため注意が必要です。
2025年4月1日以降に着工する木造建築物は、建築確認の審査対象が見直されました。木造3階建て、または延べ面積300平方メートルを超える木造建築物では、構造計算が必要です。3階建てを検討するなら、どの規定にもとづいて構造の安全性を確かめたのかを、設計者に説明してもらいましょう。
特に1階部分がカーポートになっている物件では、耐震強度不足や耐震強度を満たしていてもギリギリの設計になっていることが多いので要注意です。
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事前に欠陥住宅を見分ける方法4つとは?

建売住宅だからといって、全てが問題を抱え、買ってはいけない住宅であるという訳ではもちろんありません。
中には安価で品質の高い物件もたくさんあります。
したがって、購入する前に欠陥や不具合をしっかりと見抜いて、「ハズレ物件」をつかまされないようにすることが大切です。
この章では、質の悪い物件を見分ける方法をご紹介したいと思います。

順に解説していきましょう。
1.設計書や地盤調査の資料を確認して説明を受ける
建売住宅では、立地や建物の品質を気にする人は多くても、地盤のことを気にする人はそんなに多くはないようです。
しかし地盤が悪い土地に建てられた建売住宅は、数年後に不同沈下が生じて建物が傾いてしまうこともあるので、軽視することはできません。
土地の素性は、国土交通省の不動産情報ライブラリでもある程度たどれます。地図上に地形分類、洪水や土砂災害の想定区域、液状化の傾向、大規模盛土造成地、過去の災害履歴といった情報を重ねて表示できるためです。造成される前の地形や周辺の被害の記録がわかると、土地選びの判断材料が増えます。
ただし、これらは周辺一帯の傾向を示す情報にとどまります。敷地1か所ごとの地盤の強さまではわからないため、地盤調査の結果と組み合わせて判断しましょう。ハザード情報に問題がなくても、その敷地の地盤が強いとは言い切れません。
地盤調査は、必ず第三者が行うとは限りません。国が示す新築住宅の検査要領の例には、敷地調査チェックシートを用いて地盤調査を省略する運用も見られます。地盤調査報告書の有無、調査方法、実施者、支持力の判断、地盤改良の要否は、物件ごとに変わってきます。
そのため調査結果を確認し、調査結果が悪かった場合にはどのような地盤改良を行ったのかを、設計書や地盤調査資料を元に説明してもらうことをオススメします。
売主に資料の提示を求めるときは、書類の名前まで挙げて頼むと話が早く進みます。地盤調査報告書、地盤改良の設計や施工の記録、確認申請書と確認済証、検査済証。ここまでが、その建物が制度上どう扱われたのかを示す書類です。
図面では、配置図、平面図、基礎伏図、構造関係図をそろえてもらいましょう。工事監理報告書、施工中の写真、住宅性能評価書、住宅瑕疵担保責任保険の付保証明書も、あわせて見せてもらいたい資料です。
受け取ったら、資料名、対象の号棟、作成日を1枚ずつ確かめます。分譲地では号棟ごとに内容が違うため、別の区画の書類が混ざっていないかにも目を向けてください。そのうえで、図面と現地の間取りや基礎の形が一致しているかを照らし合わせると、抜けている工程や変更点に気づきやすくなります。
2.現場管理体制や検査体制について説明を受ける
建売住宅は、自分で工事の様子を確認することができない分、どのような現場の管理が行われて、どのような検査を行ったのかを確認しておくと安心です。
検査表などが残っていたら、可能な限り見せてもらいましょう。
検査表を見せてくれる業者なら安心、と早合点しないほうが賢明です。大事なのは中身で、検査者の所属と資格、検査日、対象の号棟、合否を分けた判定基準が書かれているかを確かめます。施工中の写真、不適合箇所、是正した内容、再検査日、承認者の欄まで埋まっているかも見ておきましょう。あわせて、その記録がどの検査のものかを区別します。売主の自主検査、住宅瑕疵担保責任保険の検査、建設住宅性能評価の現場検査は、目的も対象範囲も違います。ここまで示せる業者であれば、ひとまず信頼して話を進められます。
反対にろくに検査が行われていない場合は、購入する前に第三者の専門家に一度見てもらった方がよいでしょう。
3.専門家に建物調査を依頼する
建売住宅の品質が気になる場合には、購入する前に建物検査の専門家に調査を依頼する方法があります。
ホームインスペクションと呼ばれ、5万円前後で行ってくれます。
もちろん建物が完成してしまうと、プロでも隠れて見えない部分まで詳細な調査を行うことは難しいですが、床や天井の点検口から侵入して床下や小屋裏の状態を確認することで、手抜き工事や施工の不具合が発見できることもあります。
またその家が丁寧に建てられたものなのか、雑に建てられたものなのか・・・などプロであればある程度正確に判断することができるでしょう。
そして契約する前であれば、建物調査を行った結果購入しないという選択肢もあります。
検査の専門家ならミスが起きやすい箇所、手抜きしやすい場所なども熟知していることが多いので、欠陥・不具合のある物件をつかまされるリスクを大幅に回避できると思います。
ここで注意したいのは、新築の建売で依頼する住宅診断と、宅地建物取引業法にもとづく既存住宅状況調査は別ものだという点です。後者は中古住宅の取引で使われる制度上の調査で、講習を修了した建築士が担当します。新築で頼む診断は任意のサービスなので、内容も費用も会社ごとに差があります。
依頼する前には、床下や小屋裏まで進入して見るのか、傾斜や含水率などを測定するのかを聞いておきましょう。報告書に写真、測定値、調査できなかった箇所まで記録が残るかどうかも大事です。調査者が建築士の資格を持っているか、売主や仲介会社と利害関係がないかも確かめてください。
4.自分でできる手抜き工事を見抜くチェックポイント7つ
建売住宅の手抜き工事を100%見抜くことは難しいですが、ポイントを押さえればある程度の「あやしい」箇所は見つけることができます。
- クロスや外壁の継ぎ目に隙間やヒビは無いか
- 部屋の隅に隙間は無いか
- 部屋に入った時に「違和感」を感じないか
- 床下に水溜まりは無いか
- 天井裏をのぞいた時に断熱材が剥がれ落ちていないか
- 外の塀にひび割れやがたつきは無いか
- 建物全体を通して釘の飛び出し、がたつき、軋みは無いか
床の傾きは、感覚だけでなく数値でも確かめられます。住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準では、約3メートル離れた2点間の傾きを目安としています。3/1000未満なら瑕疵の可能性が低い、3/1000以上6/1000未満なら一定程度ある、6/1000以上なら高い、という整理です。
ただしこの数値は、欠陥かどうかを一発で決める線引きではありません。測り方や測定した場所の条件、傾きが生じた原因まで含めて、専門家が総合的に判断します。内見のときは水平器やスマートフォンのアプリで傾向をつかみ、気になる数値が出たら診断を頼む流れにしましょう。
ヒビや隙間は施工の丁寧さを見極める重要なポイントです。
特に部屋の隅や、天井の角、クロスの継ぎ目、クローゼットの中など普段よく見えない部分に注意して見てみましょう。
それ自体は大した不具合ではないかもしれませんが、こうした施工の雑さが重大な手抜き工事に繋がっていることもあります。
また、建物の中に入った時に感じる「温度」「湿度」「匂い」「空気」、こうした感覚にも注意を払います。
不快な感覚を覚えるなら、断熱性能の不足や建材から出る化学物質が関係している可能性もあります。ただし匂いや息苦しさだけで原因は特定できません。建築基準法では、内装に使うホルムアルデヒド発散建材の面積が制限され、居室には原則として24時間換気設備を設けることが義務づけられています。まず換気設備が付いていて実際に動いているか、給気口がふさがれていないか、内装材にどの区分の表示があるかを確かめます。それでも気になるなら室内の化学物質濃度の測定を検討し、体調の不調が出ている場合は医療機関に相談してください。
床下や天井裏は、床下収納や点検口を通して見ることができます。
建売住宅は短期間で建てられるため、工事途中に雨が降ると乾燥を待たずに建築することも多くあります。
そのため床下に水溜まりが残っている場合がありますが、これはカビの原因になる他、建物の劣化も早めてしまいます。
こうして全体を通してフローリングが軋んだりしないか、釘は飛び出していないか、建具はスムーズに開閉できるか、こうした細かい点を1点ずつ確認することで建物全体の「仕事の丁寧さ」を見極めていきます。
チェックポイントというと室内ばかりに注意が向きがちですが、外構についてもしっかりと確認しましょう。
植栽がある場合は、隣との境界をまたいでいないかも確認するようにします。
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建売住宅で手抜きや欠陥が見つかったらどうなるの?

不幸にも手抜きや欠陥が見つかってしまったらどうしたら良いのでしょうか?
購入前と購入後に分けて、その対処法を解説します。
購入前に手抜き工事が判明した場合
購入前であれば、建築会社に連絡し修理してもらいましょう。
しかしその欠陥が建物の構造に関わるような大規模な場合、実質的に修繕が難しいこともあります。
その場合は、思い切って購入を取りやめることをお勧めします。
立地などが気に入ってどうしてもその家を買いたいというのであれば必ず不具合を修繕してもらいますが、場所によっては100%完璧に修理できない場合もあることを念頭に入れましょう。
購入後に手抜き工事が判明した場合
購入後に欠陥が発覚した場合にまず考えるのが、ハウスメーカーの保証制度です。
先に説明した「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、新築住宅の構造の主要な部分や雨漏りに関する個所については10年間の補償期間が定められています。
また「契約不適合責任」といって、契約内容に適合していない部分に関して売主に責任を問うことができます。
契約不適合が見つかったときに買主が取れる手段は、大きく4つあります。補修などを求める追完請求、代金減額請求、損害賠償請求、そして契約の解除です。どれを選べるかは、不適合の程度や補修ができるかどうかで変わってきます。
期限にも注意が必要です。原則として、不適合を知ったときから1年以内に売主へ通知しなければなりません。宅地建物取引業者が売主の場合、買主に不利な特約を置ける範囲には制限があり、通知期間を引渡しから2年以上とする特約までは認められています。
実際に何年で切れるのかは、契約ごとに違います。売買契約書と保証書の両方を読み、期間の起算日がいつなのかまで確かめておきましょう。

その他にもハウスメーカー独自の保証制度を設けている場合がありますので、事前に確認し問い合わせてみましょう。
不具合を見つけたら、売主へ連絡する前に記録を残しておきます。修理に手をつける前の状態で、部屋の全景と傷んだ箇所の接写を撮っておきましょう。場所、見つけた日、症状、どんなときに出るのか、雨の日はどう変わるのかまでメモしておくと、原因の切り分けに役立ちます。
書類の側も一式まとめておきます。売買契約書、図面、検査記録、保証書、担当者とのやり取り、これまでの修理履歴。これらがそろっていると、責任の所在をめぐる話し合いが進めやすくなります。
売主への通知は口頭で済ませず、書面で行うほうが確実です。原因、補修の方法、実施の期限、補修後の再検査の結果まで書面に残してもらいましょう。漏水のように急を要する場合は、被害の広がりを止める応急処置を優先しつつ、撤去する前の状態を写真に残してください。
新築住宅の売主には、住宅瑕疵担保履行法によって保険への加入か保証金の供託による資力の確保が義務づけられています。保険の方式なら、売主が倒産したときに買主が保険法人へ直接請求できます。供託の方式なら、所定の手続きを踏んで保証金の還付を請求する形になります。どちらの方式かで進め方が変わるため、契約前に確かめておきましょう。
しかしハウスメーカーによっては、良い顔をせず真摯な対応をしてくれないケースもあります。
ハウスメーカーとの話し合いでスムーズに進まない場合、以下のような機関に相談することも可能です。
住まいるダイヤルは、住宅のトラブルを電話で相談できる窓口です。当事者どうしで解決できない場合には、弁護士会に設けられた住宅紛争審査会の裁判外紛争処理を使う道もあります。ただし申請できるのは、建設住宅性能評価書が交付された住宅か、住宅瑕疵担保責任保険が付いた住宅に限られます。申請手数料は原則1万円です。
欠陥については専門的な知識も必要な場面が多くなるため、できるだけ個人で解決しようとせず、第三者機関で専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。
まとめ
新築住宅は品確法に基づき、引き渡しから10年間は主要構造部分の瑕疵や雨漏りなどについて、売主や住宅会社などが瑕疵担保責任を負うことになっていて、建売住宅も例外ではありません。
業者が倒産してしまった場合でも、保証される仕組みが出来上がっています。
一方その対象にならない欠陥や不具合は、相手方に無償で修理してもらえなければ、最悪のケースでは自費で修理するか、訴訟を起こして裁判によって解決するしかありません。
実際に欠陥住宅をめぐる裁判事例は、少なくありません。
しかし裁判には多くの手間や時間がかかるので、このような事態を事前に防ぐことが重要です。
この記事を読んで、質の低い建売住宅をつかまされることがないようにしていただけたら幸いです。
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